ちょこっと小耳

手話通訳を担当している榊です。
今日は耳の聞こえない人のコミュニケーションについて書いてみようと思います。少しでも参考になればいいかなと思います。

音声によるコミュニケーションを充分に使えない聞こえない人たちは、手話という方法を活用して日常生活を送っています。手話は、手・指・腕・体の動きと、表情などを使って、様々な事柄を表現する方法で、視覚的にとらえやすく、聞こえない人たちにとっては欠くことのできないコミュニケーション手段です。

それでは手話ができない場合はどうしたらいいでしょうか?手話ができなくても、口話があります。口話というのは、話し手の口の形を見て話を読み取る方法です(読唇ともいいます)。その時は口の形がはっきりわかるように、ゆっくり話すことが大切です。

もうひとつには、筆談があります。紙に書いて伝えることを筆談といいます。時間はかかりますが、記録として残せるので大切な用件の時にはよく使われています。ただ、聞こえない人の中には文章の苦手な人もいますので、短い文章で簡潔に書くことが大切です。


歯科医の長谷川です。
日野市の社会福祉協議会で、初級・中級・上級と手話を習いました。というより、手話講習会に参加しました。手話は上達しませんでしたが、歯科治療において聾の方々が本当に苦労していることがよくわかりました。

私の診療所には、十数人の聾の患者さんが来院しています。治療はもちろん、定期的に歯の掃除にもみえます。私の手話は不十分ではありますが、聾の方々が私の診療所に来院されるのは、コミュニケーションをとろうとする姿勢を認めてくれているからだと思っています。

聾の方が一人で来院される時は、マスクをはずし、正面に立ち、ゆっくり口話をしたり、筆談をしたり、通じているか不安のある手話をしたり…。きちんと伝えなければならない説明がある時、聾の方が不安に思う時は、もちろん榊さんにお願いしています。

彼女のおかげで、聾の患者さんは安心して受診できているのです。