扶余薯童(プヨソドン)蓮華祭

院長の長谷川です。

スヴェーデンマルメ研修も終わりに近づいた頃、Oさんからlineが入りました。
Oさんは韓国人で、ドイツに住んでいる大切な友人の一人です。彼女とは7年前ミュンヘンで出会いました。年が同じこともあり、そこから友人関係が始まりました。

「私は多分7月○日から8月○日まで韓国にいると思います…ソウルで出会いましょう」
彼女のメールはいつもこんな感じで、あまりに突然。私は仕事を休まずいつ行くか頭を悩ませます。前回は一泊二日という強行でした。でも、1年に1度会えるかどうかの友人ですから、ドイツより近い韓国に帰国した時にはぜひ会いたいと思います。仕事に影響なくいけるのは16.17.18日しかなく、ネットで少しでも安い航空券を探し、土曜の仕事を終えてから韓国に発ちました。

滞在中、韓国の天気予報は雨。到着した夜の金浦空港はやっぱり雨…でも、翌日の天気は曇り。やっぱり私は晴れ女だったと一人嬉しくなった私でした。バスの移動中に、小雨がぱらついたりお日様が出たりしていましたが、暑くもなく寒くもなく快適な一日でした。今回も、彼女は「頑張っているはあなたにプレゼントします」と言って扶余薯童(プヨソドン)蓮華祭、百済(BC18~AD660)の文化遺跡地である王陵苑や落花岩などの観光名所を巡るツアーを申し込んでくれていました。

最近の私は疲れているのか、自然の中にいるのが一番幸せ。お陰で、とてもいい気分転換になりました。

祭りが開かれる宮南池(クンナンジ)は韓国最初の人工庭園であると同時に、武王と善花姫の愛の物語が伝わる場所です。韓国版ロミオとジュリエットなのとOさんが教えてくれました。宮南池は蓮の間に造られた8kmの散策路であちこちに、可憐に咲き誇る様々な蓮の花を楽しむことができました。広い空をトンボが悠々と飛び、池の中をたくさんのアメンボが泳ぎ…こんな場面、遠い昔の子供のころにはあったような、懐かしい思いで心がいっぱいになりました。

今回、観光バスで驚いたことがありました。私はOさんと一緒にバスの運転手さんのすぐ後ろの席に座りました。通路の反対側にはガイドさん。私たちの足元には大きな発泡スチロールの箱があり、そこから温かい熱気が漏れていました。なんだろうと思って気になっていたのですが…1時間くらい走ったところで、私のひざには数十枚のお皿が置かれ、Oさんのひざの上には発泡スチロールの箱、そしてグローブとおしゃもじを渡されました。ガイドさんはグローブをはめてキムチや芋がらの煮物、ニシンの炊いたもの、卵焼きを並べ始めました。そう、これから朝ごはんの準備です。私がお皿をOさんに渡し、彼女はほかほかのお赤飯をお皿に盛り、ガイドさんがおかずを盛り付けるという作業が始まりました。もう、目が点!でも、そのおかげで温かいおいしい朝食を食べる贅沢にありつけたのです。

Oさんと友人になったことで、韓国やドイツでexcitingな経験を沢山させてもらっています。帰国前には恒例のサムゲタンを食べ、また仕事頑張ろうという気持ちで帰ってきました。

ところで皆さん、蓮と睡蓮の違いをご存知でしょうか?参考までに載せますね。私は、睡蓮を育ててみたい誘惑にかられている毎日です。

睡蓮と蓮(ハス)は同じ水生植物で、育つ環境や花姿が似ていることから、過去は同じスイレン科に分類されていました。しかし、近年の研究でDNAの塩基配列や花粉構造などを調べた結果、違う植物であるとされるようになりました。

名 前睡蓮(スイレン)蓮(ハス)
  • 円形で切れ込みがある
  • 浮葉のみ
  • 水をはじかない
  • 斑入りや赤い葉がある
  • 円形で切れ込みがない
  • 浮葉もしくは立ち葉
  • 水をはじく
  • 緑の葉しかない
  • 花托がない
  • 細長く、先端が尖った花びら
  • 水面近くに咲く
  • 花の中央に雌しべが入っている花托がある
  • ふっくらと幅広い花びら
  • 水面より高い位置に咲く
  • わさびのような形の塊根
  • 地下茎が肥大し、れんこんになる

参考:https://horti.jp/2636