歴史を学び未来へつなぐ

歯科衛生士の古田喜代子です。
2017年5月20日&21日、医療介護福祉の会の特別企画「歴史を学び未来へつなぐ」に夫と参加しました。


1日目は南房総のきれいな海が見える館山の平砂浦ビーチホテルで、日本赤十字看護大学名誉教授の川嶋みどりさんのご講演がありました。

「人間宣言~1人の看護師の闘いの軌跡と葛藤~」で、今まで何回か先生のお話を拝聴させていただいた内容とは違い個人史的で、とても貴重なご講演と感じました。60年以上にわたる看護師生活と育児等を両立させながら道を切り開いてこられたお話には勇気をいただきました。なんと先生は86歳とのこと!生涯現役という言葉がぴったりです!

懇親会は会場を変えて宿泊先になる「鳩山壮 松庵」で行われました。

懇親会に先立ち天羽道子さんのお話がありました。「かにた婦人の村」の歩みからみえる日本の戦後、というテーマでした。1965年に開村した長期婦人保護施設「かにた婦人の村」での活動にまつわるお話、現在は名誉村長です。


2日目は9時から午前中、館山戦跡巡りツアーでした。

地元の戦跡を守るNPO法人の方から説明を受けました。この館山は天然の要塞で本土決戦に備えてものすごい壕があり、その一つ赤山地下壕を見学しました。米軍が戦後9月3日、館山に本土初上陸し4日間ではあるが直接軍政が敷かれたという話を初めて聞いて、いかに重要な昭和史を知らないかを思い知らされました。

その後かにた婦人の村に行きました。ずっと行きたいと思っていましたのでようやくこのような機会に行けたことは本当に良かったです。創設者である深津文雄牧師の理念を受け継ぎ村の暮らしを作り上げてきた入所者・職員・全国の支援者の方々の存在を知りました。

知的障害や精神障害を抱え長期的な支援が必要な女性たちを受け入れてきた全国で唯一の長期入所型婦人保護施設です。入所と言っても利用者の方々は自分でできる仕事を選んで過ごされています。地域との交流もあり、自然豊かな館山市を散策したりもします。見学させていただき帰路についた時忘れ物に気づき一人で引き返しました。そしてバスに戻ろうとしたときにどこからか呼ばれる声が聞こえたのでキョロキョロしていると建物の2階から「こっちこっち」という声がしたので上を振り向くと手を振る女性と目があいました。またいつか機会があったら訪れたいと思いました。


それから案内していただいたのは「噫 従軍慰安婦」の石碑でした。戦後70年余りの歴史をしっかりと胸に刻み、平和な未来に続く社会にしていく努力を一人ひとりがしなくてはと強く思いました!


2日目の午後は兵庫県医師会長を経、現在は兵庫県医師会名誉会長の川島龍一さんのお話でした。貴重な映像を流しながらのご講演で懐かしい昭和の出来事を思い出しながらあっと言う間の2時間半でした。テーマは「昭和史に見る医療の変遷」でした。会場のとみうら元気俱楽部 さざなみホールには初めて入りましたが、この元気倶楽部は高速バスなのはな号を利用するときのバス停・とみうら枇杷倶楽部の目の前にある建物です。

礼拝堂にあるイタリアオルガンの音色に日々癒されています(CDで)


今回の企画をご準備くださった医療介護福祉の会の皆様方に心より感謝いたします。
ありがとうございました!