ペットもむし歯になるの?

歯科衛生士の別井です。

ペットを飼っていらっしゃる方なら、よく見かけるのではないでしょうか。
犬・猫用の歯磨きグッズ。
歯ブラシや歯磨剤、歯磨き効果のあるおやつまで。
そもそも犬・猫も虫歯になるのでしょうか?
意外なことに犬・猫がむし歯になる事は、ほとんどないそうです。
その理由は

  • 犬・猫の唾液はph8.0以上のアルカリ性のため、むし歯菌が繁殖しにくい(人間はph6.5で弱酸性)
  • 人間よりも咀嚼時間が短く、食べ物が口腔内に溜まっている時間が少ない
  • 咬合面のある歯が少ないので、菌の溜まる場所も少ない

つまり犬・猫の口腔内は人間に比べ、むし歯が成立する条件が圧倒的に少ないのです。

では歯周病は、というと…
3歳以上の犬・猫の8割は歯周病にかかっているそうです。
犬・猫が歯周病になるメカニズムも人間と同じようです。
進行すれば、もちろん腫れや痛みも出てきますし、痛みで食事ができなくなる事も少なくないそうです。

もしも、むし歯・歯周病になったら?
犬・猫などの動物の場合は、むし歯治療や歯石除去も、全身麻酔で行うそうです。
(簡単な歯石除去なら、麻酔なしですることも)

歯周病は、歯垢を溜めない(歯磨きをする)事で予防できます。人間と同じですね。
毎日歯磨きをするのが理想ですが、子供の頃から歯磨きに慣らしていないと磨かせてくれない場合もあります。
歯ブラシを使っての歯磨きができない場合、ガーゼや歯磨き用ウェットシートで歯垢を拭き取る、
歯磨き効果のあるおやつを与える、などで歯垢を除去してあげると良いです。
また普段の食事も、缶詰などのウェットフードは歯垢や歯石がつきやすいので、
カリカリなどのドライフードを主流にすると良いそうです。

みなさんのお家のワンちゃん、ネコちゃんは口腔ケアをしていますか?
人間だってペットだって、痛いのは嫌ですよね。
できれば治療の必要がない健康状態で過ごさせてあげたい!
それには、やっぱり日頃からの予防が大事ですね!